一級建築士試験製図試験

【製図試験】図面の線は濃くて太いほうがいい理由

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こんにちは、ゆるカピです。

これから製図試験の勉強を始めようと思っている人に知ってほしいことがあります。それは製図試験で描く図面の線は濃くて太いほうがいいということです。

勉強熱心な人
勉強家

よく製図の講師は図面の線は濃くて太いほうがいいって言うよね。

ゆるカピ
ゆるカピ

自分も学校に通ってた頃によく言われたなあ。思い切ってシャーペンの芯を2Bにしちゃった。コンビニに売ってないから文具屋さんまで足を運んだよ。

なぜ図面の線は濃くて太いほうがいいのでしょうか。今回は、この理由を解説していきます。

何となく講師に指摘されたから芯を変えた人も理由がわかればすっきりするはずです。

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採点官の視点で考えよう

理由は採点官の立場になればわかります。

もちろん、あなたは試験を受ける側の立場で採点する側ではありませんし、私自身も採点したことはありません。

なので、その立場になったつもりで想像してみてください。

製図試験の提出図面は1枚1枚中身が違います。当たり前ですね。ここがマークシート方式で公平性が保たれる学科試験と製図試験との大きな違いです。

採点官は限られた時間で合否を判断しなければいけません。令和1年に実施された製図試験では10,151人もの受験者がいたということなので、1万枚以上もの図面の中から合否判定(例年の傾向として3,500人前後に絞る)をしなければならないことになります。

つまり、採点官に負担をかけない優しい図面が重要になってきます。

そして採点官が見る負担をかけない最も簡単で効果的なのが、図面の線を濃く太く描くという方法ということになります。

ゆるカピ
ゆるカピ

1枚1枚人の目で確認するのって大変だよね〜。

濃く太く描くメリット

濃く太く描くと以下のようなメリットがあります。

  1. 図面の見栄えが良くなる
  2. 中身も濃いように見える
  3. 印刷しても見やすい

ゆるカピ
ゆるカピ

順に説明していくよ。

図面の見栄えが良くなる

まず、図面にメリハリが出てきます

これは駆体の線だな、これは什器の線だな、と視覚的に見やすくなり、柱や壁の断面が浮かび上がっていい感じになります。

中身も濃いように見える

細くて薄い線はなんとなく弱々しく頼りない印象を与えます。すると、提案の中身も大したことがなさそうに映ってしまいます。

線を濃く太くするだけで図面の密度が増し、中身が充実しているように見せることができます。

細い線で什器をたくさん描くよりも、まず濃くて太い線を引くことを優先しましょう。

印刷しても見やすい

これは半分推測になりますが、図面の採点は1人では行われません。おそらく2人以上で行われ、責任者が最終判断を下すと考えられます。2人以上で採点することで公平性が生まれるというわけです。

2人以上で同じ図面を採点するとなると、コピーが必要になります。これは1人の採点官が図面に赤ペンで書き込みをしても、もう1人の採点官にその書き込みの考えが入り込まないようにするためです。

MEMO資格学校で複数の講師に図面を見てもらう時は事前にコピーをとることをおすすめします。見る人によって指摘内容が違うことも多いので勉強になります。

一般的に、コピーを重ねると図面は薄くなってしまいます。印刷してもメリハリが失われないようにあらかじめ濃くて太い線にしておくとよいでしょう。

濃く太く描くデメリット

勉強家
勉強家

メリットがあるならデメリットもあるんじゃないの?

もちろん、デメリットもあります。

それは線を消す時や、手や定規が図面に触れた時に図面が黒く汚れやすくなることです。

しかし、実際は作図している本人が気にするほど、この汚れはそんなに目立ちません。コピーの場合はさらに目立たないでしょう。むしろ、手描きで図面を描いていた世代の人からは味があっていい、好評価の場合もあります。

ゆるカピ
ゆるカピ

消しカスは製図用ブラシを使えばある程度汚れを抑えられるよ。

結論:図面の線は濃いほうが正義

図面の線は濃くて太いほうが断然よいです。

これは製図試験だけの話ではなくCADの作図でも同じです。

余談ですが、私が社会人になって入社したての頃はCADに全く慣れていなくてめちゃくちゃ細い線で作図してしまい上司に怒られました。

細い線で描いた図面は見た目の印象が良くないだけでなく、コピーをとった時に線が消えてしまうので、現場で監理をする時に苦労します。

ゆるカピ
ゆるカピ

普段から図面の線の濃さ・太さを意識したほうがいいよ。

芯の濃さ、太さのおすすめ

勉強家
勉強家

濃くて太いのがいいのはわかったけど、芯はどれがおすすめなの?

ゆるカピ
ゆるカピ

濃さは2B、太さは0.5mmの芯がおすすめだよ。

シャープペンシルの芯は特性上、濃い目にすればするほど芯が柔らかく脆くなります。先ほど濃いほうが正義だと言いましたが、濃すぎると芯が折れやすく作図に支障をきたしてしまいます。

濃さが2B、太さが0.5mmであれば濃さと折れやすさのバランスがとれています。

もちろん、柱や壁などの駆体だけ0.7mmの芯を使うのもアリですが、普段0.5mm用のシャープペンシルを使っている人は0.7mmのシャープペンシルと予備の替え芯が必要になります。

また、筆圧が強めの人はBと2Bを両方試してみてどちらかを選択するとよいでしょう。

新開発のテクノロジーにより、なめらかな書き味でギガ強い! シャープ替芯です。

0.3mmの芯は使わないの?

勉強家
勉強家

0.3mmの芯を使う人もいるけど、使わないの?

太く濃く見せたくない什器や開口部を描く時に、0.3mmの芯は役に立ちます。ただ、細い芯は非常に折れやすいです。0.5mm用や0.7mm用のシャープペンシルと同じように使うと不便さのほうが勝ってしまう可能性があります。

シャープペンシルごとにうまく筆圧をコントロールしながら描くのは、慣れないと難しいかもしれません。

ゆるカピ
ゆるカピ

結局好みによるけど、お金もかかるしおすすめはしないかな。

MEMO0.5mm用のシャープペンシルでも45°に傾けて線を引くと細い線を引くことができます。什器や窓枠だけなら持ち替えなくていいので時間短縮にもなります。

まとめ

製図試験はA2サイズ1枚の第一印象が大事です。

細くて薄い図面を描いてしまっている人は、早めに濃くて太い芯に切り替えることをおすすめします。

それでは、良き建築ライフを!

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