一級建築士試験働き方

一級建築士をとって変わったこと、変わらなかったこと

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こんにちは、ゆるカピ(@yurucapi_san)です。

昨今の社会情勢が落ち着いてきたということで、今年の一級建築士試験は予定どおり実施されると試験元からの発表がありましたね。

今年受ける人は、振り回されてばっかりと思うかもしれませんが、いい思い出話にできるように引き続き勉強を頑張りましょう!

今回は、2年ほど前に一級建築士を取得した私自身が、一級建築士の資格をとってどう変わったか、実体験を交えてお伝えしたいと思います。

記事の内容は、

  • 記事の前半:資格をとった感想
  • 記事の後半:資格をとってからのキャリアについて

の2部構成で進めます。

割とあるあるネタな感じなので新鮮さはあまりないかもしれませんが、これから一級建築士を目指す人の参考になれば幸いです。

それでは、早速参ります。

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とって変わったこと4選

まず、一級建築士の資格をとって変わったなと感じたこと4つを挙げます。

  • 手当がついた
  • 周囲の反応がよくなった
  • 規模の大きな重要な仕事を任されるようになった
  • 仕事のキャリア観を考えるようになった

手当がついた

これは会社によりますが、設計事務所だと資格がないと確認申請対応業務と監理業務ができないので、だいたい月数千円〜1万円くらいの資格手当がつきます。なかには資格をとったと同時にまともな給料に跳ね上がるところもあるそうです。

ぶっちゃけ、残業代で月数千円〜1万円くらい稼げるともいえるので、あまりインパクトはないかもしれません。

自己肯定感が高まった

これは合格した人にしか味わえない話ですが、難関資格なのでとった後の達成感は半端なものではありません

  • 自分の成功体験を作れる
  • 周囲の反応がよくなる
  • 自分のやり方に自信が持てる

一級建築士の資格をとると、上のように自己肯定感を高めることができます。

仕事をしていて自分に自信が持てないという人は、これをモチベーションにしてみるのもいいでしょう。

規模の大きな重要な仕事を任されるようになった

一級建築の資格をとると重要な仕事を任されるようになる、というのは間違いないです。

私の場合は幸運にも部署異動もセットだったので、当時苦手だった上司から逃れることができました。これは本当にラッキーでした。今ではストレスなく仕事ができています。

ゆるカピ
ゆるカピ

自分の場合は上司とのストレスによる負の感情をばねに試験勉強を頑張れたけど、本来はメンタル不調になる前に周囲に相談したほうがいいと思うよ。

仕事のキャリア観を考えるようになった

私自身、資格をとるまではキャリアなんてまともに考えていませんでした。

試験に合格することがなによりも1番の目標でしたし、漠然と一級建築士→構造設計一級建築士と資格勉強を積み上げていけばいいと考えていました。

おそらく、ほとんどの人はそれでいいんじゃないかと考えると思います。

しかし、実際に資格をとってみて、そういう生き方は自分には合っていないなと気づかされました。

構造設計一級建築士の資格は、最短で一級建築士をとってから構造設計の実務5年でとれてしまいます。ある程度年齢を重ねてから構造一級をとるならまだしも、人生100年時代と考えると、とってからの時間のほうがあまりに長すぎるのです。

もっと視野を広げて自分のキャリアアップを目指したほうがいいんじゃないか

構造一級は別に後からでもいいし、目指さない選択肢もあるのではないかと考えたわけです。

この考えに至ったのは名著「ライフシフト」の影響です。

まだ読んだことがない、という人は漫画版を読むことをおすすめします。読みやすくてこの手の漫画版の中では完成度が高い印象です。

今後のキャリア戦略の参考になるはずですよ。

変わらなかったこと2選

逆に、資格をとった後も変わらなかったことは以下の2つです。

  • お金を稼げるようにはならない
  • 自身のライフスタイルは変わらない

お金を稼げるようにはならない

これはある意味当然といえば当然な話ですが、資格をとったところでお金を稼げるようにはなりません。

ちなみに、厚生労働省の令和元年度賃金構造基本統計調査によると、建築士の平均年収は703万円(48.6歳です

国の統計調査や求人サービス各社の出している一級建築士の平均年収も、年齢や、ゼネコンなのか設計事務所なのかハウスメーカーなのかによっても変わってきます。

サラリーマンである以上、このあたりはほかの業種と全く同じですね。結局、勤めている企業の規模や年齢で給料の大部分が決まっているので、一級建築士だからめちゃくちゃ稼げるというわけではありません。

自身のライフスタイルは変わらない

お金を稼げるようになったわけではないし、残業時間も変わらないので、ライフスタイルも変わりませんでした。

なので、資格をとっても人生を変えるほどのインパクトはありません。

ゆるカピ
ゆるカピ

すごく当たり前なこと書いてるけど、無意識に期待しちゃったんだよね〜。

資格をとっても大して変わらない、というのが正直な

資格をとってからのことを考えよう

資格をとったら、あなたはどんなキャリアを想い描いていますか。

Aさん
Aさん

資格をとったらバリバリ仕事をこなすっていう昭和なイメージしかないね。そういや、自分がどうなのかわかんないな。

私自身もそうでしたが、資格をとる前ってなかなか想像できないと思います。なので、資格をとってから考える、でもいいと思います。

なかには、会社から資格をとれと指示を受けているけど、どうするか迷っているという人もいるかもしれません。本当に一級建築士の資格はとるべきなのか、の判断の参考にしてみてください。

ちなみに、結論を言うと、基本的にはとったほうがいいと思います。

設計の仕事を続けるなら必須

大きな設計事務所なら、資格を持っていなくても別の分野でキャリアアップすることは可能かもしれません。ただ、持っていないと責任のある大きな仕事はまかされなくなるので、設計を続けるなら持っておいたほうが賢明です。

ただし、周りの人も資格を持っているので、社内でキャリアアップするならポジショニング(自分の立ち位置)には気をつけないといけません。

私の学生時代の友人に生粋の建築設計好きな人がいます。残業などいとわないほど貪欲さにあふれていて、とても張り合えない感じです。

設計の道を極めるのであれば、こういう人たちと競合することになります。なにせ、設計事務所の優秀な人は建築設計好きで固められていますからね。

ポジショニングを間違えると、メンタルを病んでしまいます。彼らと競合しない独自の戦略を考える必要があります。

ゆるカピ
ゆるカピ

もちろん、キャリアを考えずに頑張りすぎない働き方もあると思うよ。最近は、ジョブ型雇用の話もあるから、ある程度キャリアは意識したほうがいいかも...。

将来設計事務所として独立開業したいなら必須

将来は設計事務所を立ち上げて、立派な家を建てるんだ!そう夢みている人は少なくないでしょう。独立開業したいなら建築士法のルールに則って、一級建築士と管理建築士の資格は必要になります。

設計事務所は稼げない、終わったなんて意見はネット上でよく出てきますが、私の周りにいる個人で設計事務所を営んでいる友人からは全くそういう感じは受けません。

設計事務所界隈も高齢化が進んでいて閉所するところも多いので、まだまだ需要はあるのでしょう。今後のキャリアとして独立開業も選択肢としてアリだと思います。

設計の仕事を続けなくても、とって損はない

資格をとるだけなら損はありません。

というのも、2020年の建築士法改正で、実務要件の範囲が拡大しているからです。これは、近年の建築士の業務範囲の拡大を反映したもので、設計以外の業務も含まれるようになりました

つまり、設計にこだわらなくても資格を生かした建築の仕事ができるということです。

建築業界で転職するなら有利

転職市場の求人票の募集要件を見ていると、年収や福利厚生の充実した企業のほとんどは一級建築士が必須になっています。一級建築士を持ってたら確実に受かるわけではありませんが、かなり有利であることは間違いありません。

建築業界以外に転職するならちょっと微妙かも...

建築業界以外なら、事業者の営繕部門に転職する道もあります(狭き門ですが)。ただし、建築業界と違って資格手当などは全く期待できないと考えたほうがいいと思います。

建築業界以外に転職するなら、なるべく若いうちに行動したほうが賢明です。30代に入ると組織のマネジメントが求められるようになるので、未経験者は圧倒的に不利な立場になってしまいます。

迷っているなら、今すぐ転職エージェントに相談しましょう!

戦略として資格取得を目指すべきかどうかの相談をしてみるといいでしょう。

一級建築士を目指して挫折した、諦めた、でも大丈夫

挫折した、途中で諦めた、というのは一度は挑戦したのと同じ意味です。

難関資格だから挫折はつきものですし、人によってはいろいろな事情があるので、一概に諦めるのは悪いとは言えません。「諦める」という選択肢もあっていいと思います。

一度挑戦したというのは、何かしらあなたの人生の糧になるはずです。さっさと見切りをつけてほかの道を模索するのもアリでしょう。ひょっとしたら、建築以外の分野で大成するかもしれません。

ゆるカピ
ゆるカピ

継続するというのはもちろん大事だけど、諦めて別のことに挑戦するというのも同じくらい大事だよ。

私自身、これからもいろいろと挑戦していこうと考えています。このブログもそのうちのひとつなので、応援してくれると嬉しいです。

それでは、また。

コメント

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