こんにちは、ゆるカピ(@yurucapi_san)です。
あなたは、最近会社を辞める人が多くない?と思っていませんか。私の会社もここ数年あたりから一気に辞める人が増えた印象です。
昔から設計事務所は資格をとったら辞めるか、独立する人はいるよ。ストレスで休職する人もいるし、最近の話じゃないんじゃないかな。
確かに、一級建築士の資格は転職に有利なので、とった瞬間に辞める人は一定数います。ただ、最近は資格をとったばかりの人だけでなく、結婚して家庭をもったばかりの男性やそこそこ中堅どころの人の離職も目立つようになってきました。
家庭を持った男性社員は辞めない、子供ができたら辞めないなんて思っていたら完全に時代に取り残されてしまっています。
ここ数年がたまたま好景気で売り手市場だったともいえますが、そのまま放置していたら会社組織がまともに機能しなくなる可能性もあります。
というのも、この問題の主な背景には、
- 外部要因(生産年齢人口の減少、働き方改革など)
- 内部要因(個人レベルでの働き方の多様化、ライフスタイルの変化など)
が大きく関わっていて、ここ数年で潮目が変わってきているからです。
最近辞めていく人が多くて、会社が不安に思えてきたなあ。
最近、自分の気持ちが会社組織から離れているなと感じる。
こんな人にはおすすめの内容です。
この記事は、
- 前半:人が会社を辞める理由の深掘り
- 後半:自分自身の労働価値とキャリア
の2部構成で解説していきます。
人が会社を辞める原因
結論を言うと、辞める原因は「マイナス感情の蓄積」にあります。
仕事をしていると、怒り、悲しみ、妬み、恨みなどの感情を抱く経験はよくあります。この感情をそのまま放置していると、ストレスが溜まってどこかのきっかけで爆発する、ということです。
これは「辞める人・ぶら下がる人・潰れる人」さて、どうする?」という本に解説されています。
著者である上村紀夫氏は医師でありながら経営学修士(MBA)を取得し、産業医・経営コンサルタントとして活躍している人です。
経歴がすごいね。医療とビジネスの両方からの視点で人が会社を辞める原因と対策を考えているわけだね。
この本は図解もわかりやすくて章末に内容がまとめられているから、忙しい人でも読みやすいからおすすめだよ。
最近流行りの制度を導入しても効果は続かない?
あなたの周りに会社の愚痴とか文句ばっかり言っている人っていませんか。なかには顔には出さないけど、不満でいっぱいな人もいるかもしれません。
マイナス感情はどんなものがあるかというと、
毎日仕事が忙しくてしんどい...。会社辞めたい。
辞めた人の分だけ自分の業務量が増えてツラい。
うちの会社、自分と価値観が合わなくなってきたな...。
会社はこれらの不満を解消するために、フレックスタイム制や在宅勤務制度などのプラス感情に影響する制度を導入しています。
しかし、プラス感情はマイナス感情を打ち消してくれるどころか、時間の経過とともに「当たり前」化するので実際の効果は一時的です。
慣れって恐ろしいですね...。しかも、マイナス感情はそのまま蓄積していくので、やがては許容値を超えてしまいます。
マイナス感情は拡散性が高い
マイナス感情はインフルエンザのように拡散性が高く、人の心を揺さぶってきます。
SNSの炎上がいい例です。
Twitterのタイムラインを見ていたら、ものすごい勢いで拡散されているのを目にしたことがあると思います。こういう炎上って、一度火がついたらなかなか沈静化しないですよね。
マイナス感情が拡散することで、それまで離職を考えていなかった人が離職を決意するように変わっていってしまいます。
このような一時の感情に振り回されずに、あくまで冷静かつ主体的に会社と向き合っていきたいところです。
ここまで読んで、あなたの心がざわついているんだったら、一旦冷静になってみて。周りに惑わされないで、あなたと会社との関係性について考えてみよう。
自分の心と向き合って今後のキャリアを考えよう
あなたがもし、なんとなく自分の気持ちが会社組織から離れているなと感じているなら、離れている理由を考えてみましょう。
気持ちが離れている原因は、
- 心身コンディションが損なわれた(精神的、肉体的にキツい)
- 働きやすさが改善されない、悪化した(業務過多、人間関係、給与など)
- 働きがいがない(強みの活用、成長が感じられない、自分の居場所感がない、つながりが感じられない)
上の3つのどれかに当てはまっていたら要注意です。転職も視野に考えたほうがいいでしょう。
もちろん、いきなり辞める必要はありません。心身の疲労感が溜まっていたり、人間関係に苦しんでいたりする時って、なかなか冷静な判断ができません。
しんどい時って周りが見えなくなっているからね。
紙に書き出したりして一度冷静になってから、自分の心に向き合うことが重要です。
自分の労働価値を考えてみる
アメリカの心理学者でキャリア研究者でもあるドナルド・E・スーパー氏は、人は「14の労働価値」にしたがって仕事にやりがいや働きやすさ、精神的な安定感などを求めているといいます。彼は以下のような金言を残しています。
仕事とは自分の能力や興味、価値観を表現するものである。そうでなければ、仕事は退屈で無意味なものになってしまう。
『働く理由 99の名言に学ぶシゴト論。』戸田智弘(著)p.2-3より引用
今から50年以上も前に提唱された内容ですが、現在でもキャリア・カウンセリングなどの分野ではよく使われているそうです。
あなたが大切にしている労働価値はなにか、1〜14位までのランキングをつけて考えてみることをおすすめするよ。
例えば最近の例として、在宅勤務の導入について考えてみましょう。
昨今の社会事情の影響で急に在宅勤務を導入した会社の対応に、戸惑いを隠せない人、在宅勤務を継続してほしいと考えている人がいると思います。この時、
- 自律性、ライフスタイル、環境を特に重視している → 在宅勤務にポジティブ
- 社会的交流性を特に重視している → 在宅勤務にネガティブ
となりやすいと考えられます。これは人によって意見が大きく変わるので、会社にとって今後舵取りが難しくなると予想されます。
あなたの場合はどうでしょうか。自分にあった働き方はなんなのか、考えてみましょう。
今後のキャリアを考えてみる
キャリア戦略は動物の生存戦略に似ています。
今後、会社にいて自分の労働価値が維持できそうなら会社に残ってもいいでしょう。もし満足できなさそうなら、
- 満足できる会社に転職する
- 起業して新たに道を切り開く
- そのまま居続けてぶら下がりながら生きる
の3つの戦略が考えられます。
3つ目は完全に会社に寄生する生き方なので、大抵のビジネス書では推奨されていませんが、生存戦略としてはアリかなと思います。今後、ジョブ型雇用への移行でクビを切られやすくなるリスクは高まるので、これはこれで茨の道な気がします。
どの生き方もそれなりのリスクがあるから、自分にあった生き方を選んでみよう。
私の場合はどうかというと、今の会社に特に不満は感じていないものの、仕事に物足りなさを感じているので転職も視野に検討中です。
また、在宅勤務を経験して労働価値も変わってきているので、そのあたりも考える必要がありそうです。今後の世の中の動向を見つつ判断したいと考えています。
それでは、また。
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