一級建築士試験

一級建築士試験の難易度は?乗り越えるためのハードル

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こんにちは、ゆるカピです。

世間一般的に一級建築士になるのは難しいとされています。例年、試験の合格率は学科試験で18%前後、製図試験で40%弱で推移していて、合格率で見ると資格試験のなかでは狭き門の部類に入ることは間違いありません。

しかし、これから一級建築士になろうと考えていたら、なにがどう難しいのか、どんな対策が必要なのか、検討もつきませんよね。

日本一高い富士山に登ろうと考えた時、なにも下調べもせず準備もしないで登り始める人はほとんどいません。

もし登ろうと考えていたら危険なので絶対にやめてください

登山愛好家たちは山の危険性や登山ルート、持ち込む荷物、服装などあらゆる準備をしてから登山をします。

一級建築士試験も同じです。一級建築士試験の難しさを正しく理解して、しっかりと準備してのぞめば合格への道は見えてきます。

今回は、一級建築士試験が難しいとされる原因と、どんな対策をしたらいいのかについて解説していきます。

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難しい原因

難しいとされる原因は主に3つに集約されます。

  1. 受験資格のハードルが高い
  2. 専門性が高く学習範囲が広い
  3. 勉強する時間が取りづらい

細かく分けていくともっとたくさん出てきますが、いずれも上の3つの原因が重なって難易度が高くなる結果となっています。

①受験資格のハードルが高い

一級建築士になるにはまず受験資格の条件を満たす必要があります。

一級建築士の資格は国家資格であり誰でも受験できるわけではありません。2020年現在、法改正で以前に比べると受験資格のハードルはグッと下がりましたが、それでも一定の学歴や講義の単位、実務経験などを必要としていることには変わりありません。

建築士は、行政の確認は必要なものの、法に則った範囲であれば自由に建築物を建てたり壊したりすることができます。規模も大きくなると人命に関わるリスクもつきまとうため、一定の社会的信用性が求められているのです。

②専門性が高く学習範囲が広い

建築学生であれば、きちんと授業を受けて勉強していれば難しいというほどではないかもしれません。

実際、私の周りでも大学院生時代に二級建築士の試験を独学で勉強してストレートで合格した人が何人もいます。

しかし、今の時代、建築系の学校出身の人だけが一級建築士試験を受けているとは限りません。私の知り合いにもIT業界から転職して建築業界にきた人がいます。その人は建築の実務経験を重ねて二級建築士となり、続いて一級建築士試験を受けていました。

受験資格の範囲が広がったこともあり、今後は建築系の学校出身ではない人も増えてくることが予想されます。

専門性の高さや学習範囲の広さはひとつの大きなハードルといえます。

③勉強する時間が取りづらい

これは②の専門性の高さ、学習範囲の広さとセットになる問題ですが、勉強する時間がなかなか確保できない、というのも一級建築士試験を難しくしている要因です。

実務で必要なのに仕事で忙しくてなかなか合格できない人がいる一方で、勉強できる時間を確保できた比較的時間のゆとりのある人から合格していく、というミスマッチも仕事をしているとよく耳にします。

一般的に、一級建築士試験合格までに必要な学習時間は1,000〜1,500時間程度とされています。私自身もそれくらい時間をかけていたのである程度信憑性のある話かなと思います。

試験元の建築技術教育普及センターの情報では、一級建築士学科試験合格者の年齢層は20〜30代が全体の8割を占めています。おそらく、受験者層も20〜30代がメインでしょう。

私自身もそうですが、この世代は、ちょうど仕事を覚え始めて子育てもして...というようにライフイベントが重なってしまうと、なかなか勉強する時間を確保するのが難しくなってしまいます。

必要な学習時間が取れないまま、なかなか合格につながらない結果となってしまうのです。

対策方法

受験資格についての対策は設計実務に関連するキャリアを積むほかありません

建築系の大学を出ていない人は実務に加えて二級建築士や建築設備士の資格をとる必要が出てくるため、その道は長くて険しいものになってしまいます。

MEMO二級建築士でも住宅設計を中心に活躍している建築家はたくさんいます。必ず一級建築士じゃないと仕事がないわけではありません。自分が勝てる場所で仕事をするという視点も大切です。
ゆるカピ
ゆるカピ

理想の仕事をするために一級建築士の資格は本当に必要なのか考えてみるのも大事だよ。

時間の確保には周囲の協力が必要

勉強する時間の確保に関しては、普段から周囲の協力を得られるように努力することが大切です。

  • 勉強する期間、可能な範囲で仕事量を調整する
  • 上司や同僚に試験の話題をして、コミュニケーションをとっておく

周囲からの協力を得るためには、まずはあなたのほうから周囲で困っている人を助けることを心がけましょう。周囲の信頼を得ていれば、仕事の調整に協力的になってくれるようになりますよ。

周囲の協力が得られない場合

それでも周囲の協力が得られない場合はどうしたらいいかというと、資格取得の支援をしてくれるホワイトな会社に転職するしかありません。

仕事をしていくには一級建築士の資格が必須であるにもかかわらず、どんなに努力しても仕事量が調整できない、上司や同僚の理解が得られない、という状況であればあなたひとりで悩む必要はありません

一級建築士の資格がないと仕事ができないのに、社員に資格取得のための何らかの支援をしないのは、会社として終わっています。資格を取ってから会社を辞めようと悠長なことを言っていたら、あなたの身も心もボロボロになって仕事どころではなくなってしまいます

すぐにでも転職エージェントに相談することをおすすめします。

まとめ

一級建築士試験は誰でも簡単に合格できる試験ではありません。自身の努力(仕事のキャリアや勉強する意欲)と周囲の協力が両立してはじめて合格への道が開かれます。

これから勉強を始める人も、なかなか合格できない人も、目指すべきゴールに向かって頑張っていきましょう。

それでは、良き建築ライフを!

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