こんにちは、ゆるカピ(@yurucapi_san)です。
あなたはこんなことに悩んでいませんか?
製図勉強を始めてみたけど、作図スピードが上がらない...。
作図って、気を抜くとめちゃくちゃ時間かかるし、頑張ってもなかなか早くならないのでつらいですよね。
よく、作図は2.5時間で仕上げてくださいと指導されると思います。
しかし、実際手を動かしてみると全然早く描けなくて、最初のうちは2.5時間どころか、3.5時間くらいかかってしまう、なんてこともよくあります。
周りの人描くの早いし、指導教官に描くの遅いと言われてつらい。
こんな感じで、気が滅入ってしまい、前向きな気持ちになれない人もいるのではないでしょうか。
私の簡単なプロフィールです。
一級建築士試験にはストレートで合格したものの、製図の勉強をしていた頃はずっと不安との勝負でした。
作図スピードに関しては以下のとおり。早くもなく遅すぎることもない平均的な感じです。
作図3.5時間は何度も経験してるから、本試験直前まで結構不安だった...。
近年、課題文量が増えて作図時間を短縮しないと合格が難しくなる傾向にあるといわれています。
この記事では、私自身の体験をもとに、
- 作図スピードを早くするにはどうしたらいいか
- 伸び悩みの時期をどのように乗り切ったらいいか
について解説したいと思います。
それでは、早速進めていきます。
製図勉強の初心者が作図スピードを上げる方法
製図試験が初受験の人は、作図スピードを上げる伸びしろがたくさんあります。
学科試験を合格した直後の7月、8月は作図スピードが遅くて当然なので、これから本試験に向けてたくさん練習していきましょう。
そんな製図初心者におすすめの方法は、以下のとおり。
- 毎日手描きで作図する習慣を身につける
- 効率的にかける製図道具をそろえる
基本中の基本ですが、意外とやっていない人が多い印象です。
毎日手描きで作図する習慣を身につける
CADで図面を描いて設計図書をまとめるので、普段手描きで図面を描かない人がほとんどだと思います。
私自身、学生時代の設計課題でちょっと描いていた程度なので、慣れるまでは結構苦労しました。
作図の課題をこなすので満足してしまって、毎日欠かさずちょっとした作図練習をしている人は少ないと思います。
毎日描いて習慣化しましょう!
普段、設計実務をこなしているのであれば、なるべく手描きで描いてCADオペさんにCAD起こしをお願いするように切り替えてみましょう。
階段や諸室のテンプレの作図練習を時間を測って取り組んでみるのもおすすめです。
たくさん描いて身体に染み込むまで練習しましょう。
効率的に描ける製図道具をそろえる
製図試験は、作図の美しさやセンスではなく、空間構成を問う試験です。
これは直接は明示されていませんが、課題発表時の要求文や過去問を見る限りそうなっています。
- 動線計画とゾーニング計画が重視されている
- 過去問の標準解答例がCADで描かれている
- デザイン要素の強い立面図やパース図が要求されていない
つまり、試験場への持ち込みで許されていれば、どんな方法で作図してもOKだということです。
なので、勉強を始めたての人には、まず効率的に描ける製図道具をそろえることをおすすめします。
いやいや、お金かかるし、自分に合ってるかどうかもわからないんだよね。
と購入を迷っている人も多いと思います。
そんな人のために、私自身が試してみたおすすめの製図道具を記事にまとめているので、ぜひチェックしてみてください。
「弘法筆を選ばす」なんてことわざがあるけど、逆に自分たちは製図に関しては完全に初心者なんだから、どんどん製図道具を使って作図時間短縮を狙っていこう。
製図勉強の中級者が作図スピードを上げる方法
続いて、上の方法を既に取り組んでいるけど、作図スピードがいまいち伸び悩んで困っている人向けに、作図スピードを上げる方法を解説します。
ただしこれは中級者向けなので、初心者がいきなり挑戦する場合、それなりのリスクがあったりうまくいかなかったりします。ここは注意が必要ですね。
エスキスからの確認作業回数を減らす
あなたは自分の考えたエスキス図面を頻繁に見返しながら作図していませんか?
この3ステップで作図している人は、めちゃくちゃ作図が早いです。
作図をしている時、
- 自分のエスキスに自信がなくて頻繁にエスキス図面を見てしまう
- 線を引くたびに思考が入って手が止まる
こんな人は要注意です。
これは、その人の性格的要因や心理的要因など、これまでの習慣でそうなっているので、改善するにはそれなりの時間が必要になります。
私自身が取り組んだ改善策は、
- 諸室のテンプレートをひたすら覚える
- メンタルトレーニングをする
の2つです。メンタルトレーニングについては個人差があるものの、私にとっては効果アリでした。
いろいろ試しつつ、徐々に作図が早い人の習慣に近づけるようにしていきましょう。
自分自身、立ち止まって考える癖があるので、作図スピードを上げるのにかなり苦労しました...。
エスキス用紙を小さく折って平行定規の定規の部分に貼り付ける、という方法もあります。目で追う距離が縮まるため作図時間短縮になります。ただし、本試験で注意される可能性があるので、ここでは推奨しないこととします。
フリーハンドで図面を描く
平行定規は長めの線を連続して引くのには向いていますが、それ以外はフリーハンドのほうが早いです。
というのも、フリーハンドの場合、定規をあてる時間分だけ節約できるからです。
フリーハンドで描いても、そこまで雑に見えない箇所は以下のとおり。
また、たまに全く平行定規を使わずにすべてフリーハンドで描く人がいますが、図面の見栄えがよくない場合がほとんどです。
図面の見た目は重要視しない試験ですが、採点するのは人なので見た目がよくない図面は印象が悪いのは間違いないでしょう。
見た目がよくないと、なんとかして受からせようという気持ちが下がって、図面の粗が目についてしまうのが人間の心理だと思います。
フリーハンドで描くのは上で挙げた箇所程度に留めておいたほうが無難です。
立って作業する
立って作業すると、図面の上のほうの線を引くのに腕を伸ばさなくて済むので、若干作図時間が短縮できます。
おそらく、製図勉強を始めたての人も実践しているので、これが中級者向けの内容?と疑問に思うかもしれません。
やってみて続けてみたらわかると思いますが、これは以下のデメリットがあるためです。
一級建築士試験の受験生は、全体的に運動不足になりがちです。さらに追い討ちをかけるように、製図勉強でこもりっきりで食事を軽食で済ませる、睡眠時間も削る、という極めて不健康な生活を送ってしまいがちです。
9月くらいに体調を崩すのは誰がみても明らかです。
普段から運動していて、体力に自信がある人は問題ないのですが、9月に入ってこれから本番という時に腰痛になってしまっては本末転倒です。
実際、軽く腰痛に悩まされてました...。
また、思っている以上にそこまで作図時間短縮の効果はありません。
立って作業するのは最初の柱を描いたり長めの線を引く時くらいに留めて、あとは座って作業するくらいのバランスでいいと思います。
【ここ重要!】慣れるのに時間がかかるのを焦らない
ここまで、作図スピードを上げる方法をたくさん解説してきましたが、ぶっちゃけ、そんなにうまくいきません。
資格学校の講師や試験合格者のアドバイスは、調べればたくさん出てきます。でも、いざやってみるとうまくいかないことがほとんどだと思います。
理由は簡単。
あなた自身が慣れていないから、です。
そもそも今時、製図勉強を始めるまで手描きで描く習慣がない人がほとんど。手描きの作図に慣れてないのに、いきなり作図スピードを上げるというのはやや無理があります。
ロンドン大学のフィリッパ・ラリー博士の研究論文によると、
「ある行動が習慣として身につくようになるまでには平均約66日が目安になる」
としています。メンタリストのDaiGoさんも取り上げているメタ研究なので、ひょっとしたら聞いたことがある人がいるかもしれません。
7月末から製図試験の勉強を真剣に取り組んで約2.5ヶ月くらいで本試験なので、だいたい9月下旬くらいになってようやく習慣化されるという感じです。
個人差はあるけど、結構慣れるのに時間がかかるということがわかるね。だから、勉強してるのが7月とか8月、9月前半とかなら特に焦る必要はないよ。
だから、資格学校の講師にあれこれ言われたり、合格している友人やSNSなどにある作図の早い人の意見で悩む必要はありません。
もちろん、作図スピードを上げる努力はしてください。その時には、先ほど挙げた作図スピードを上げる方法が役に立つはずです。
メンタルトレーニングも合わせてやると効果的
慣れるのに時間がかかるから気にするな、と言われても気にするのが人間の性です。
製図試験勉強は焦らず継続して取り組んでいくことが重要です。途中で心が折れてしまっては試験勉強どころではないですから。
いろいろやっているけど伸び悩んで困っている、という人は少なくないと思います。
そんな人には、マインドフルネスなどのメンタルトレーニングを取り入れてみることをおすすめします。
具体的には、
- 作図を始める前に椅子に座って姿勢を正して深呼吸する
- 製図勉強前に、悩んでいることを書き出して頭の整理をする
- 朝の時間に瞑想する習慣を取り入れる
- 散歩して自然の空気に触れる
などがいいでしょう。
そのほか、自分にあったものを調べて取り組んでみたい人には、以下の本がおすすめです。メインターゲットは女性向けのようですが、男性にも読める内容になっています。
ちなみに、Kindle Unlimited対象商品なので、まだ登録していない人は30日間無料で読めますよ。
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まとめ:焦らず、継続して取り組もう
今回は、作図経験の程度に合わせた作図スピードを上げる方法を解説しました。
ただし、これは理屈での話なので、あなた自身が実際に手を動かしてみないことには身につくことはありません。
また、あなた自身の心理的要素もかなり影響するので、慣れるのに時間がかかります。
製図の本試験直前までに早い作図スピードがコンスタントに出せるようになっていれば大丈夫、という意気込みでのぞんだほうがいいでしょう。
製図勉強は焦らない気持ちがめちゃくちゃ大事です。
肩の力を抜いて勉強を続けましょう!
それでは、また。
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